美容室では指名料を頂くお店もあります。
今までもお客様から、
・指名をしてもしなくても変わらないのでは?
・指名をしても意味あるのか?
・指名するならマンツーマンでやってほしい。
・指名してもカットが上手いかはわからない。
指名料の本当の意味とは?
「なぜ指名料を取る必要があるのか?」と疑問に感じる方もいるとは思いますが、指名料とは美容師の価値を提供する料金だと考えています。
一般的に、カットが上手いから指名料がかかると思っている方が多いのではないでしょうか。
確かに美容室の形体によっては、「普通のスタイリスト、トップスタイリスト、ディレクター、店長などなど、、、」指名料の金額がランクによって設定してあるお店もあります。
しかし、決してカットの技術が上手いからだけではありません。
実際、カットの技術はキャリアがある美容師が上手いとも限らないのです。
若い美容師の方でも知識と経験はスタイリストになる前のアシスタントの時期にいくらでもい得ることはできます。
技術力が高いスタイリストも存在します。
逆にいえば、キャリアがあるベテランの美容師の方でも知識と経験がずっと変わっていないスタイリストも存在します。
そういったことから、若いスタイリストの方がキャリアのあるベテランのスタイリストよりも指名料が高い場合も当然起こり得るのです。
指名料とはお客様から支持されているかの目安
では、この指名料がかかったり、値段が変わってくるのはなぜでしょうか?
一般的にスタイリストが指名のお客様が増えてくると指名料が上がっていきます。
指名が中々取りにくいということは、それだけそのスタイリストが多くのお客様から支持されているからです。
スタイリストが一日に担当できる数には限りがあります。
アシスタントが揃っているお店でも当然、限りはでてくるのです。
単純にお店の営業時間がありますからね。
例えば1日に100人、1人のスタイリストが担当するなんてことは現実的にはまずありません。
スタイリストとして、指名が増えれば増えるほど忙しくはなりますが、お客様からしたら予約が取りにくくなっていきます。
その結果的、お客様の予約を取りやすくするためには指名料がかかったり、指名料が上がったりするのです。
当然、お客様によってはわざわざ指名料を払いたくない、払うくらいなら別の美容室やスタイリストに変えることもあるでしょう。
その一方でそのまま指名料を払っていただけるお客様も存在します。
決して、美容室が儲かりたいからではなく、スタイリストも年齢が上がれば体力も落ちていきます。
当然、若い時と同じ数を一日に担当することも難しくなっていきます。
美容師としての価値が上がっても体力は反比例して一日に担当する数は減らし行くしかありません。
そして、美容師の仕事は華やかに見られがちですが、とてもハードワークです。
一日中、休憩もなく朝から晩までサロンワークをずっとこなして行くことは限界があります。
働いているスタイリストのライフワークバランスも考えていかなければ、一生美容師として仕事をしていくにも限界が来てしまうからです。
一人の美容師として指名料を頂くことはとても重要なことなのです。
そもそも指名しても指名しなくても変わらないのでは?メリットはあるの?
お客様によっては、誰がカットしても仕上がりにそんなに変わらないと感じて、指名してもしなくてもいいと思う方もいるでしょう。
そもそも指名したいと思ったことがない方もいるのではないのでしょうか。
その様に感じてしまうのは、本当に自分のためになってくれる美容師と出会ってないだけではないでしょうか。
当然、お客様を担当する美容師も人でありますから、何回か担当させて頂いた方が、よりお客様の要望やお悩みを理解し、よりお客様にあったヘアスタイルの提案や技術を提供出来るようになりやすいです。
一度だけで判断されてしまうと、どうしても全てを理解し対応するのは難しくなります。
長く担当させて頂く事により信頼関係も築いていきやすくもなります。
今まで、毎回担当するスタイリストは決めていない方は、一度3回は続けて担当を指名してみることをオススメします。
個人的には、大体3回くらい担当させて頂くと美容師側もよりお客様の満足度を上げられやすくなるのではないでしょうか。
指名するならマンツーマンでやってほしいは間違い
指名したけどマンツーマンでやってくれなかった。
マンツーマンでやってくれないなら指名する意味がないと言われるお客様の声もよく耳にします。
しかし、勘違いしてる方も多いと思わますが、
「指名する=マンツーマンで対応」ではありません。
あくまでも、他のお客様を掛け持ちながら対応するかは美容室のシステムによるものです。
アシスタントが在籍している美容室では、当然何もしないわけには行きません。
スタイリストの施術を一緒にサポートしたり、スタイリストの代わりにカット以外の施術を行うことは普通なことです。
私の個人的な考えとしては、指名料とは担当するお客様のヘアステイルを最後まで責任をもって対応するためのカウンセリング料、ヘアデザイン提案料、アドバイス料などを含んでの指名料であると捉えています。
最終的な仕上がりが変わるのはアシスタントが行う技術ではなく、担当するスタイリストの事前のカウンセリングでの美容師の見解と、ヘアデザインの提案でほぼ決まってしまうと考えています。
アシスタントは対応できる技術のメニューしか施術に入らない美容室が殆どです。
それによって、スタイリストがアシスタントに的確な指示を出していれば仕上がりが大きく変わることはありません。
昨今では、美容室の中ではあえてアシスタントを在籍させないでスタイリストだけしかいないお店も存在します。
どんなお客様でもマンツーマンで対応するシステムを取っている美容室もありますから、指名するしない関わらず、そういったシステムの美容室に行かれた方が早いです。
あくまでもお客様の美容室においての優先が予約時間など、時間の確保を優先として考えるのであれば、指名にこだわらずその様な美容室に行かれる方が良いのではないでしょうか。
まとめ:これからの美容師には指名料が必要!!
これからの世の中のことを考えると、美容業界の他の業界と同じく働き方改革が求められる時代になってきています。
日本の人口も減少傾向である中、この先も美容室や美容師の存続させるためには世の中においての美容師の地位をもっと上げる必要があると考えています。
少なからずとも物価が上昇してきている昨今、ここ20年くらいの間をみても美容業界はカットの料金など全体的にみても上がっていません。
むしろ安売りのサロンが増え、労働環境が悪化し、美容師人口の減少がこのままではさらに減少していく可能性が高いです。
美容師の地位や働き方改革によるライフワークバランスを維持していくためにも、美容師の価値を提供できのであれば指名料は必要なシステムになっていくのではないでしょうか。
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